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ダテック静岡通信2017

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〒421-0204 静岡県焼津市高新田607-1

静岡通信2017


袋井茶、販路モンゴルに 若手生産者3人が売り込み
(2017/10/27)

 袋井市内の若手茶生産者3人が今夏、モンゴルを訪問し、同国の市場開拓に乗り出した。静岡県農業戦略課によると、同国への輸出に本格的に注力している県内の農産品はなく、関係者も注目している。
 8月に訪ね、関係者に地元産茶を売り込んだのは、安間孝介さん(38)と新村哲生さん(38)、森下隼さん(32)。かつて高校教諭だった安間さんの教え子で、現在は財団理事長のジャルガルサイハン・ビルグーンさん(33)が各種メーカーに人脈があり、茶を売り込む機会を得た。
 庶民向けの商品を扱う大手飲料メーカーとモンゴル最大のデパートチェーン、複合型商業施設の3社を訪ね、日本茶の抽出方法の実演や幹部との会談を重ねた。日本製品への信頼からいずれの訪問先でも商品の取り扱いには好感触をつかんだ。
 安間さんによると、モンゴルでは冬が厳しく塩気の強い食事も多いため、生活習慣病の罹患(りかん)率が高まっているという。国民の多くは日本茶になじみが無いが、飲料関係者からは健康志向の観点から茶の効能に強い興味を持たれた。

 「人口300万人超のモンゴルは大手企業が狙わない市場。入り込む余地は十分ある」とは、県農業戦略課の石田義樹主幹(50)。県は2014年にモンゴルと農業分野などの協力に関する覚書を結んでいて、交流促進の一助にもと期待する。
 今後はビルグーンさんの協力を得ながら5年ほどで輸出を軌道に乗せたい考え。緑茶の粉末を使用した商品開発へ乳製品会社とも交渉中で、安間さんは「モンゴルの市場は未知数だが、海外で注目を高めることができれば、袋井が茶産地として広く発信され、日本での知名度向上にもつながる」と見据える。

 ■ミルクティー 主流の茶文化
 茶の原産地調査の権威として知られ、世界の喫茶文化にも詳しい元愛知大教授の松下智さん(87)=豊橋市=によると、モンゴルで飲まれている茶はほとんどがミルクティー。茶にヒツジやラクダなどの乳と塩を混ぜて飲むといい、客のもてなしのほか栄養補給にも役立てられている。
 寒く乾燥した自然環境のため茶は育たず、多くを中国から輸入している。松下さんは「窯でいった茶葉を固めた磚茶(だんちゃ)と呼ばれる茶だが、日本茶のほうが品質はいい」との見解を示し、「味は煎茶よりほうじ茶に近い。ミルクと混ぜた飲み方を薦めるのも手では」と助言する。 

規制の必要性など論点 静岡茶新振興策検討委が始動
(2017/10/27 )

 静岡県は26日、製茶指導取締条例見直しについて(1)条例による規制の必要性と、必要だとしたら残すべき項目(2)誰がどのような規制を行うべきか―を論点に位置づけていることを公表した。さらに、規制だけでは茶業振興は困難だとして(3)時代のニーズに合った的確な施策が必要―という認識を示した。
 いずれもこの日県庁で初会合を開いた「新たな静岡茶の振興策検討委員会」(大坪檀委員長)で伝え、了承された。
 検討委は茶業関係者や消費者代表、有識者ら14人で構成する。事務局側は1956年に施行された条例の内容や廃止方針に至った経緯を説明。各委員は大坪委員長に促され、それぞれの立場から意見や感想を述べた。
 条例は、県内で製造販売される煎茶に、玄米茶を除き、混ぜ物をするには県の許可を必要としている。調味料混入や発色剤使用は許可しないことで着味・着色(発色)した「添加茶」を排除している。
 会議の冒頭、吉田茂農林水産戦略監は7月に実施した廃止方針へのパブリックコメント(意見公募)に触れ「静岡茶を大切にしたいという思いは条例廃止に賛成、反対を問わず共通している」と述べた。

 ■「茶の都」へ前向き議論
 県製茶指導取締条例の見直し作業が26日、再スタートした。当初は県議会9月定例会への廃止案提出を予定していたが、茶業界はじめ一般県民から寄せられた多くの反対意見を踏まえ、検討委員会が設置された。
 初会合で各委員の条例の改廃に関する意見には温度差がみられたが、先細りする茶業の現状を打破する必要性は一致。茶業の振興策や現状の問題点について議論を展開した。
 拡大する海外市場を見据え、ブランド力強化を重視した主張が目立った。加藤敦啓委員(JA静岡経済連)は「荒茶段階で混ぜ物はしないが、消費拡大の意味ではフレーバー茶などの知事への許可申請を簡略化すべき」との見解。川瀬寛委員(県農業経営士会)は生産者のやる気を高める制度設計を提案し、小林昭子委員(県消費者団体連盟)も「本物の味で勝負してブランドを守るべき」と同調した。
 茶業振興に関する行政の関与の度合いを疑問視する意見もあった。大坪檀委員長は「製茶条例廃止方針が振興策を前向きに考える契機になった。新しいやり方で県が掲げる『茶の都』をつくるために議論を尽くしたい」と話した。 

県製茶条例検討委、26日設置 委員長に大坪檀氏 静岡
(2017/10/24 )

 静岡県は23日、製茶指導取締条例の見直しを含めた茶業振興策を協議する「新たな静岡茶の振興策検討委員会」を26日に設置し、静岡県庁で初会合を開くと発表した。当初、条例廃止案を県議会9月定例会に提出予定だったが、7月に実施したパブリックコメント(意見公募)で8割超が廃止反対だったため方針転換した。会議は公開される。
 委員会は茶業関係者や消費者代表、有識者ら14人で構成し、委員長には大坪檀静岡産業大総合研究所長が就く。県は2017年度内に条例改廃の是非などについて方向性を示すとしている。
 製茶条例は、静岡県内で製造販売される煎茶に、炒(い)った玄米以外の物を入れるには知事の許可を必要とし、調味料や発色剤などの混入を許可しないことで「添加茶」を排除してきた。フレーバー茶を作るために混入する花や果物なども条例は「異物」とし、その都度、許可申請を規定している。
 検討委員会は、条例に基づく規制の見直しに加え、今後の茶業活性化に向けた視点を整理し、茶業を取り巻く現状の情勢に即した振興策を提言する。
 県お茶振興課によると、17年度中に3、4回の会合を開く予定。提言を踏まえ、具体的な取り組みに着手する。担当者は「慎重に議論を尽くして条例の在り方を検討する。難局にある茶業をどう盛り上げるか。将来を見据えた振興策を探りたい」としている。 

海外バイヤーら静岡の茶産地視察 荒茶審査など体験
(2017/9/29)

 日本茶輸出促進協議会と静岡県が招いた海外のバイヤーや店舗経営者などの静岡県内視察が28日、始まった。欧米やアジア12カ国の18人が10月1日まで、県内茶産地や茶文化施設を訪ねる。
 初日は静岡市葵区の静岡茶市場で、実際の荒茶審査会で使われる道具を使って普通煎茶、深蒸し煎茶、てん茶の味や香りを比べる体験などをした。
 県の担当者は日本茶の歴史や種類、製造の流れなどをスライドを使って紹介し、茶どころ静岡の魅力をPRした。日本茶インストラクターは茶の入れ方を手ほどきした。
 一行は2日から4日まで、鹿児島県も訪問する。 

フレーバー茶、味は色は 消費者団体連盟が試飲会 静岡
(2017/9/27 )

 静岡県消費者団体連盟(小林昭子会長)は26日、県製茶指導取締条例によって静岡県内での製造販売には県の許可が必要なフレーバー茶の試飲会を静岡市駿河区で行った。
 緑茶そのものになじみの薄い人たち向けに花や果実などの素材を加えて販売されているフレーバー茶について知る狙い。市販されているリンゴやユズ、ミントなどのフレーバー茶6種の水出し茶を、飲み比べ、色合いや風味、味、パッケージ表示を確かめた。
 参加した同連盟理事15人からは「どのフレーバー茶も見た目は透明感のある鮮やかな緑色で同じ」「フレーバーが強すぎて水出し茶ならではの甘みが感じられないものもある」などの声があった。
 同連盟は県製茶条例について「廃止ではなく時代に合わせた改正を」と県に求めている。
 

平均単価6.8%上昇 全国茶品評会・入札販売会
(2017/9/23 )

 第71回全国茶品評会の出品茶入札販売会が22日、長崎県大村市で開かれた。7茶種8部門の782点が総額約8600万円で落札され、平均落札単価は2万4978円で前年を6・8%上回った。普通煎茶10キロを除く全部門で平均単価が前回より上昇した。
 普通煎茶10キロ、同4キロ、深蒸し煎茶の部で最高賞の農林水産大臣賞を受賞した本県の出品茶は、いずれも地元JAが落札した。
 大臣賞受賞茶の落札単価は次の通り(かっこ内は出品者、落札者)。
 普通煎茶10キロ(春野茶振興協議会・栗崎貴史、JA遠州中央)25万円▽同4キロ(天竜茶研究会・太田勝則、同)30万円▽深蒸し煎茶(山東茶業組合、JA掛川市)30万円▽かぶせ茶8万8810円▽玉露40万円▽てん茶38万8888円▽蒸し製玉緑茶25万円▽釜いり茶15万1111円 

ロシアに静岡茶PR モスクワ食品見本市に出品
(2017/9/12 )

 【モスクワ共同】ロシアの首都モスクワで11日、同国最大級の総合食品見本市「ワールド・フード・モスクワ」が開幕し、日本貿易振興機構(ジェトロ)が初めて日本パビリオンを出展した。青森、宮城、東京、静岡、三重の1都4県の7社が特産品を出品し、ロシアへの売り込みを図った。
 見本市には68カ国の約1500社が参加。抹茶や煎茶といった日本茶を出品した「ロシアはお茶の大消費国。紅茶以外にも受け入れられる大きな市場と考えている」と狙いを説明した 

試行入札販売落札67% 静岡茶市場、経営改善策を模索
(2017/9/1 0) 

売り手と買い手が値段交渉する「相対(あいたい)取引」が特徴の静岡茶市場(静岡市葵区)は、今年の二番茶取引シーズンに入札販売を試験実施した。減産と茶価低迷で業績が圧迫されている同市場の経営改善策の一つとして2015年2月にJAグループから県茶業会議所に導入の検討が提案されていた。
 入札販売は6月14日から7月12日まで、連日実施した。227点が出品され、約67%の153点が落札された。
 出品されたのは、煎茶の製造過程で荒茶から取り除いた茎などの副産物を利用して作られる「出物」が大半を占めた。今期の二番茶は減産のうえ相場が高めに推移したため、出物は代替品として需要が高まった。
 入札方式は売り手にとって最高値で販売できる取引方法で、本県に次いで生産量全国2位の鹿児島県では電子入札取引が採用されている。一方、相対取引は、茶の鑑定技能を持ち、需給動向をリアルタイムでつかむ茶市場職員が仲介することで、いろいろな特徴のある荒茶を短時間でさばくことができるメリットがあるとされる。
 今回は、入札方式を県内の生産者や茶商がどう受け止めるかを検証するのを主目的に実施した。
 10日間入札に参加し、出物を仕入れた静岡市葵区の茶商前田冨佐男さんは「値段の付け方は工夫が必要だったが、急ぎで必要な品がある時は助かった」と話した。ただ、製茶問屋が欲しい品質の茶を迅速に手当てすることができる相対取引の良さを再認識する機会にもなったという。
 一方、相対取引は売り手側が最初に決める「指し値」からだんだん値下げされるため、買い手優位の構造になっている。JA静岡経済連の担当者は入札について、将来的な導入に向け前進するための取り組みとの見方を示した。
 同市場の内田行俊社長は「入札制度の導入で茶価が上昇するとは限らない。今回落札された数量も今シーズンの県内二茶取引全体の約1%にすぎず、今後の実施は未定だ」と慎重な姿勢を見せた。

 茶輸出拡大へ対応強化 農水省、残留農薬基準に重点
(2017/8/31 )

 農林水産省は30日、自民党茶業振興議員連盟の会合で、2018年度予算概算要求の茶業関連の重点事項を明らかにした。日本茶の輸出拡大に向けてネックになっている海外の残留農薬基準への対応強化策を盛り込んだ。
 茶の残留農薬基準は、日本と比べて輸出先のEUや米国が厳しい場合があり、輸出をためらう生産者が多いという。
 このため農水省は、輸出先に残留農薬を認めてもらう申請をする事業者を対象に、本年度補正予算で臨時に実施した補助事業を、18年度から本格的に実施する。さらに海外の基準を満たす栽培方法を生産地ごとにマニュアルにまとめたり、基準に合う有機栽培への転換を促す技術導入を支援したりする。
 また、海外で人気が高まる抹茶に関しても、国際的な定義づくりや、抹茶の原料になる碾茶(てんちゃ)の栽培への参入支援などを通じて輸出を促す。
 会合では井林辰憲衆院議員(静岡2区)が「茶の生産量が減っている中で長期の生産目標を変えるべき」と述べ、実態に合わない目標値を修正するよう農水省に求めた。

知事、提出を断念 静岡県製茶条例「廃止」議案
(2017/8/3 )

 川勝平太知事は2日、静岡茶への味付けや異物の混入などを原則禁じた静岡県製茶指導取締条例を廃止する議案について、当初予定していた県議会9月定例会への提出はできないと述べた。廃止方針が明らかになって以降、茶業界や茶産地の自治体、消費者から反対意見が相次いでいた。
 定例記者会見で質問に答え、「品質を落としてはならないという共通理解が県民にある。静岡茶のブランド力を上げるため、条例の精神は当然継承する」と述べた。
 県によると、7月10〜28日に実施した県民意見公募(パブリックコメント)には167件が寄せられた。条例廃止に反対し、存続または改正を求める意見が約8割を占めたという。茶商工業者からは「商品開発競争に勝つために廃止が妥当」という意見も一定数あったとしている。
 川勝知事に代わって一時登壇した経済産業部幹部は「さまざまな意見があることが分かった。県民と意見交換しながら新しい方向を模索したい」と述べた。
 条例は1956年に施行された。食品衛生法で許されていても、うま味成分の添加や発色剤の使用を禁じ、香り付けのために花や果実などを混ぜたり、慶事用に金箔(きんぱく)を混入したりする際は県知事の許可が必要と規定している。 

静岡県製茶条例「慎重審議を」 菊川市茶業協会が意見書
(2017/7/28 )

 菊川市茶業協会(会長・太田順一市長)は27日、県製茶指導取締条例の廃止方針に関して「県に慎重な審議と説明を求める」とする意見書をまとめた。28日に県に提出する。
 意見書は、廃止方針を示した経緯の説明、改廃に当たっての慎重な審議、結論の丁寧な説明−を県に求める内容。同協会によると、条例に関して市内の生産者や茶商から「着色・異物混入の原則禁止を継続してほしい」「商品開発への対応を柔軟にしてほしい」との意見が多く出ているという。 

 静岡県製茶条例、業界は廃止反対 産地農協「荒茶規制、存続を」
(2017/7/27)

 静岡県が廃止に向けパブリックコメント(意見公募)を実施中の製茶指導取締条例について、JA静岡経済連は27日までに、一部の規制の存続を求める方向性を固めた。製茶問屋などでつくる県茶商工業協同組合(県茶商)も既に条例改正を求めることを確認しており、県内茶業界の意見は廃止反対でほぼ固まった。
 経済連茶業委員会が茶産地11農協の担当部長らでつくる幹事会を開き、荒茶段階の「着味・着色」を禁止する規制の存続を求める方向で意見をまとめた。8月4日に各農協の茶関連組織の代表者が出席する委員会会合で意見集約する。
 茶の製造工程は、生産者による荒茶加工と、茶商による仕上げ加工に大別され、条例はいずれも「着味・着色」「異物添加」を原則禁止する。事務局によると、このうち、荒茶加工では引き続き規制してほしいとの意見が多かった。条例を現状のまま維持するよう求める声もあった。
 県茶商は24日に地区代表者会議を開き、仕上げ加工で果実などを混ぜる際に必要な手続きの簡素化を求めることを確認し、27日までに県に電話で意見を伝えた。
 JA経済連と県茶商は、静岡茶業を代表する県茶業会議所の正会員。会議所は正会員2団体と、静岡茶市場、世界緑茶協会など8賛助団体で構成する。

 ■牧之原市振興協 見直し求め意見書
 牧之原市茶業振興協議会(会長・西原茂樹市長)は27日午前、県が廃止方針を示した製茶指導取締条例について、廃止ではなく、見直しを求める5項目の意見書を提出した。同協議会の4人とJAハイナン関係者が県庁を訪れ、それぞれの意見書を県側に渡した。
 牧之原市茶振協の意見書は、条例を製造と販売の二つの段階に分け、製造では「着味・着色」の制限を残すことや、知事許可の手続きを簡素化して商工業者の新商品開発につながる条例にすることなど、時代に合った見直しを求めた。
 市の辻村浩之産業経済部専門監は、条例廃止は唐突だったとし、「静岡県のお茶は混ぜ物がないことがプライド。その精神を貫いてほしい」と、消費者も含めた議論を求めた。
 意見書を受け取った県の白井満経済産業部理事は「幅広い意見があることを承知している。静岡の茶業のあるべき姿を見据え、意見を調整していきたい」と語った。

製茶条例廃止方針 牧之原市振興協が意見書提出へ
(2017/7/27 )

 牧之原市茶業振興協議会(会長・西原茂樹市長)は27日、県製茶指導取締条例の廃止方針を受け、廃止ではなく時代に合わせた形で見直すよう求める意見書を県に提出する。条例を製造段階と販売段階に分け、製造段階では着味・着色の制限を残すことなど五つの要望を盛り込んでいる。
 24日に開催した協議会の専門委員会で出された意見を踏まえ、取りまとめた。製造段階で着味・着色の規制がなくなると、ブランド力や生産意欲が低下すると指摘。条例の細分化を求めるほか、消費者の意見も含めて広く議論する▽(知事への異物混入許可申請といった)手続きを簡素化して新たな商品開発につながる条例にする―ことなどを要望する。
 協議会は、県の同条例廃止方針を「唐突」と受け止めた。天然の茶葉だけで製造、販売されている点が静岡茶の誇りだとして「条例によって維持されてきた静岡茶の安全・安心の継続を」と訴える。
 西原市長は「製造段階で着味・着色しないことは茶産地のプライド」と話している

■関係者、SNSで意見 返信は賛否
 県が打ち出した製茶指導取締条例の廃止方針に、県内茶業関係者の中には会員制交流サイト(SNS)で意見表明している人たちがいる。読んだ人たちからの返信は賛否が分かれている。
 「県主導で一気に廃止とはびっくり」「添加物を混ぜたお茶に、多くのニーズがあるようです」。製茶問屋葉桐(静岡市葵区)の葉桐清巳社長(61)は、廃止方針が6日に報道されるとすぐ、自身のフェイスブックで意見表明した。
 26日までに寄せられたコメントやメッセージは100件以上。そのうち、約8割が条例廃止に反対する葉桐社長の意見を支持する内容。一方、「添加物が嫌なら、消費者が買わなければいい」「静岡県だけが添加物入りの茶を自由に製造できないのは公平感に欠ける」など、条例廃止に賛成の意見もあった。
 「静岡茶が県内外から注目されていることの表れだと思う」と葉桐社長は表情を引き締める。
 磐田市の茶販売店KUKAIの久保田英社長(41)はパブリックコメント初日の10日、ツイッターで「県が味付け茶を容認するような条例廃止に大反対」とつぶやいた。
 健康への意識の高い父母など、幅広い層に問題意識を持ってほしいと考えたという。久保田社長は取材に「本当に静岡茶のブランド力が守られ、消費者が喜ぶのか」と話し、丁寧な議論が必要だと指摘した。
 御前崎市の製茶問屋赤堀商店の赤堀浩司社長(56)は、県内外を問わず条例の存在自体を知らない消費者が多く、SNSを通じた情報発信や意見交換の必要性を感じたという。
 赤堀社長は会社のフェイスブックに「条例が誰のためのものなのか、もう一度考えてみる機会」と書き込んだ。 

製茶条例、静岡県茶商は「改正」要望 地区代表者会議で確認
(2017/7/25)

 静岡県が廃止に向けて県民意見公募を実施している製茶指導取締条例について、県茶商工業協同組合(成岡揚蔵理事長=県茶業会議所副会頭)は24日、地区代表者会議を静岡市葵区の県茶業会館で開き、県に条例の改正を求めることを確認した。意見公募が終わる28日までに、出た意見を県に伝える方針。
 会議は非公開で行われた。会議後の取材に応じた成岡理事長らによると、全20地区のうち18地区の代表者と役員ら計24人が出席し、条例廃止を求める意見はなく「時代に合わせた改正」の求めが大半を占めた。
 茶の製造工程は、出荷段階の荒茶加工と、茶商による仕上げ加工に大別される。会議では、荒茶加工で添加物などの異物を混ぜるのは引き続き原則禁止し、仕上げ加工で果実などを混ぜる際に必要な手続きの簡素化を求める意見が挙がった。「条例の維持で構わないのでは」との声もあったという。
 会議出席者には、県茶商とJA静岡経済連で構成する県茶業会議所が2016年9月に県議会自民党の茶業振興議員連盟へ政策要望を提出してから、一貫して改正を求めていると説明したという。
 県の廃止方針が明らかになってから、さまざまな意見が噴出したために各地区の意見を集めた。

 ■牧之原市茶協も「見直しを」
 牧之原市茶業振興協議会(会長・西原茂樹市長)は24日、県の製茶指導取締条例廃止方針を受け、協議会の意見を集約する専門委員会を市役所相良庁舎で開き「廃止ではなく時代に合わせた形で見直しを」との声が大勢を占めた。28日までに県に意見書を提出する。
 牧之原市は県内一の茶産地。専門委員会は茶商組合の代表や生産者、JAハイナンの職員ら12人で構成し、8人が会合に出席した。
 意見交換では、「着味・着色」を原則禁止した同条例が廃止されると「簡単に色を出せるようになり、肥料をあげなくなるなど生産者の意欲が低下する」「着味・着色しないという精神は残すべき」などの意見が出た。
 同条例は、フレーバー茶の製造で花などを混ぜる場合、混入許可を知事に申請する必要がある。会合では「手続きの簡略化を」との声もあり、改正要点などをさらに検討した上で意見書をまとめる。 

牧之原は「改正」多数 製茶条例廃止方針、市茶振協が緊急調査
(2017/7/15)

 静岡県が、県内で生産・販売する静岡茶への「着味・着色」を原則禁止した製茶指導取締条例の廃止方針を示したことを受け、県内一の産地・牧之原市の市茶業振興協議会(会長・西原茂樹市長、委員数25団体・個人)は、委員に緊急アンケートを実施した。14日までに20団体・個人から回答があり「廃止ではなく、改正すべき」との意見が12と多数を占めた。協議会は調査結果を踏まえ、県に要望書を提出する方針。 
 調査結果によると、条例の「廃止に賛成」と「現状のまま」は4で同数だった。
 廃止ではなく改正すべきとした理由として「安全な静岡茶への保障がなくなる」「静岡茶のブランド力が低下する」「上級茶の需要を圧迫する」「(JAハイナンのブランド被覆茶)望が、着味・着色で簡単にできてしまうのでは」などの意見が上がった。一方、廃止に賛成する立場からは「意識が向上していて必要性を感じない」「他県の商品アイテムに見劣りする」といった声が寄せられた。
 県は28日までパブリックコメントを行っている。協議会は「廃止ではなく、改正を」との方向で県への要望書をまとめる見通し。フレーバー茶の製造で花などを混ぜる場合、現状では個別に知事に届けなければならず、協議会は専門の委員会で申請手続きの簡素化といった改正の要点などを詰めた上で、同日までに提出する予定。
 牧之原市の荒茶生産量は5770トン(2009年)で、県内市町トップ。 



静岡県内二茶、売り手市場 引き合い強く高値推移
(2017/7/15 )

静岡県内二番荒茶生産量と平均単価の推移


 2017年の県内二番茶の生産がおおむね終了した。品薄感から売り手市場になり相場は前年より1〜2割高で推移したが、14、15年の相場安で後退した生産意欲の回復につながるかは不透明だ。
 二番茶は一番茶とのブレンドやドリンク、紅茶原料などに使われる。今年の取引は需給逼迫(ひっぱく)の中で6月上旬に始まった。飲料関連業者を中心に茶商の在庫も少なく、買い手に焦りがみられた。県茶業青年団の調査では、繰り越し在庫率は前年比10ポイント減の14・4%と過去6年で最低だった。
 生産者から委託を受け、茶を茶商に販売するあっせん業者は「飲料業者からの注文分を確保するので精いっぱいだった」と振り返る。茶商と売り手の厳しい価格交渉はほとんどなく、買い手の関心は「どれだけの数量を販売してもらえるか」に終始した。静岡茶市場(静岡市葵区)の県内産二番茶の平均単価は794円(13日まで)と前年同期の2割高で、リーマン・ショック前の水準にまで回復した。
 二番茶の生産量は県全体では前年並みか、やや上回ったとみられる。ただ、生産を始める時期が早い地域は、生育不振で芽が伸びないうちに摘み取らざるを得なく、生産量は減少した。農家の高齢化が著しい中山間地は、重労働の割にもうけが少ないとして二番茶の生産を見送ったり、摘み取る茶園を減らしたりする傾向に歯止めがかからなかった。
 一方、芽が大きくなるまで摘み取り時期を遅らせた大型工場は、前年の生産量を上回った。各工場の生産量の前年比は、おおよそ70%から110%まで幅があったとみられる 
<製茶条例廃止方針>広がる波紋 静岡茶の誇りか商品の自由度か
(2017/7/8 )

 静岡県が7日までに明らかにした製茶指導取締条例の廃止方針が、茶業界の内外に波紋を広げている。茶業界では「茶が一般食材と同じように扱えるようになり、自由度が高まる」とする一方、「静岡茶の誇りが失われる」と賛否が分かれる。県消費者団体連盟(小林昭子会長)は来週にも、「廃止すべきではない」と県に申し入れるという。
 「消費者が静岡茶に抱いてきた信頼が崩れてしまわないか心配」と小林会長。子どもたちにもっと茶を飲んでもらおうと昨年制定した児童生徒愛飲促進条例とかみ合わないと指摘した。
 静岡市内の茶商は「酒やワイン、コーヒーにも添加物が入っていて当たり前。茶だけ特別扱いしていては業界が先細る」と強調。条例廃止は茶の健康効果を売りに、若年層に避けられがちな苦みや渋みを抑えた商品開発にもつながるとみる。
 流通業者からは県外産の添加物入りの茶も加工できるようになり、物流が活発化するといった意見が聞かれた。
 一方、島田市の製茶問屋「朝日園」の朝比奈明夫会長(72)は「静岡茶の信頼が損なわれる」と懸念した。さらに、うま味成分などの添加物が主流になった際に一番茶の需要が落ち込む可能性を指摘。「価格の安い二番茶に添加物を加えれば手間をかけずに一番茶並みの味になる。農家の生産意欲を奪うリスクがある」と話す。
 全国茶品評会で農林水産大臣賞の受賞経験がある県中部の生産者は「売った先で何が混ぜられるか分からないことは不安」と話した。
 県は10日から28日まで、条例廃止方針への県民の意見を聞くパブリックコメントを行う

茶産地市長 異論相次ぐ
 県製茶指導取締条例の廃止方針に対し、7日に静岡市内で開かれた定例市長会議に出席した茶どころの市長から「安易に廃止すべきでない」と異論や反発が相次いだ。
 牧之原市の西原茂樹市長が「新聞報道を見た地元の茶商や生産者からとんでもないという怒りの声が届いている」と切り出した。「静岡県が守ってきたお茶の品質はどうなってしまうのか。条例撤廃ではなく条例改正で対応すべき」と主張した。袋井市の原田英之市長も「時代に逆行する」と異を唱えた。
 県市長会長の北村正平藤枝市長は「茶業界も勝ち抜かねばならないと工夫している」と食品衛生法で許されている味付けや香り付けには一定の理解を示した。その上で、条例は「何より大事な静岡茶の品質保持に大きな役割を果たしてきた」と指摘。「申請手続きの簡素化や規制品目の緩和などの条例改正にとどめるべき」と述べた。
 田辺信宏静岡市長は静岡新聞社の取材に「次代に向けて育んでいくもの、新たに創り上げていくもの、双方に視点を当て議論していく必要がある」とコメントした。
 松井三郎掛川市長は、条例の廃止に「異存はない」と肯定的な立場。同市は今年策定した「茶振興計画」で、深蒸し茶を基本としながらもフレーバー茶など、多様な販売戦略で新たな需要喚起を図る方針を掲げた。松井市長は「買いたくなるお茶づくりに取り組む」と話した。 
 製茶条例廃止に反対 消費者団体連、静岡県に改正要請
(2017/7/11 )

 静岡県が廃止に向け意見公募を始めた県製茶指導取締条例について、県消費者団体連盟(小林昭子会長)は10日、廃止に反対し、改正するよう県経済産業部長に文書で要請した。
 条例は静岡茶に調味料や発色剤など「異物」を混入させることを原則禁止し、香り付けのために花や果実などを混入するには知事の許可を必要としている。
 同連盟は「条例を維持しつつ、新商品申請手続きを簡素化し、現在、規制対象外になっている抹茶や紅茶なども規制の対象に含める」よう条例改正を求めた。条例の厳格な規制に基づいて静岡茶の品質が維持されてきたと指摘。廃止すれば販売減につながると危惧した
新会長に上川陽子氏 日本茶業中央会
(2017/7/11 )

 日本茶業中央会は10日、都内で総会・理事会を開き、任期満了に伴う役員改選で新会長に上川陽子静岡県茶業会議所会頭=衆院静岡1区=を選任した。
 副会長に斎藤松太郎全国茶商工業協同組合連合会理事長(県茶商工業協同組合)、吉田利一全国茶生産団体連合会長(京都府茶生産協議会)を再任した。新任理事に成岡揚蔵県茶業会議所副会頭ら3人を選び、16人を再任した。任期はいずれも同日から2年。榛村純一前会長は顧問に就いた。
 上川氏は就任あいさつで、日本茶が海外で評価されていることや訪日外国人の増加見通しを示した上で「茶業は成長産業であるとの認識を共有し、一丸となって業界の発展に取り組む」と述べた。
 日本茶業中央会は両連合会と日本茶輸出組合、静岡、鹿児島、京都の3茶業会議所で構成し、茶業振興などに取り組む。業界の自主基準「緑茶の表示基準」の見直し作業を進めていて、茶の名称や定義について2017年度中の策定を目指している 
<製茶条例廃止方針>背景に「食」の法整備 「着香」解釈に懸念
(2017/7/8 )


うま味成分や発色剤が使用された県外緑茶の表示


 静岡県が7日までに製茶指導取締条例の廃止方針を決めた背景には、食の安全・安心への消費者の意識の高まりを受けて食品衛生法や食品表示法の整備が進んだことがある。県によると、廃止しても、茶工場の清潔維持は食品衛生法で管理され、立ち入り検査も同法に基づいて実施される。
 「着味・着色」についても、使用した添加物の表示が食品表示法で義務付けられている。実際、県外で製造販売されている茶には添加物の表示がされている。
 県条例によらなくても、添加物の規制と表示義務は食品衛生法と食品表示法で規定されていることを、県は条例廃止の理由に挙げる。
 銘茶産地であり、同時に全国一の茶問屋街がある静岡市の田辺信宏市長は静岡新聞社の取材に「静岡茶の信頼、ブランドを確立するために県条例を定め、官民一体となって取り組んできた。一方、時代が求めるお茶づくりをしていくために規制緩和も求められる」と回答し、条例の改廃について言及しなかった。
 県茶業会議所は昨年、条例の廃止ではなく改正を県に要望した。着味・着色の禁止規定は残し、フレーバー茶など「着香」は知事の許可手続きを緩和してほしいという内容。これに対し県は、着味・着色と着香の境界が曖昧で、業界の都合に合わせた恣意的な規定になってしまうと懸念したという。
 既に県は廃止方針を県茶業会議所や県茶商工業協同組合、JA静岡経済連に説明。県幹部は「目立った異論は出なかった」と話す。
 県茶業会議所会頭に先頃就任した上川陽子氏は7日、静岡新聞社の取材に「条例は施行から約60年たつ。今の時代に合わせてどうすることが適切か、県や議会でしっかり議論してほしい。新しい条例をつくるほどの動きを期待したい」と述べた 
 県製茶指導取締条例の廃止 10日から意見公募
(2017/7/7 )

 県製茶指導取締条例の廃止に向け、県は10日から28日まで、県民の意見を聞くパブリックコメントを行う。
 条例は県内で製造、販売する茶に添加物や他の食品(玄米を除く)など「異物」を混入することを原則禁止している。慶事用に金粉を入れる商品などは知事の許可が必要になる。
 県によると、知事許可の申請件数は2016年度までの5年間は年間約30〜50件で推移した。金粉のほか、大豆、リンゴ、かつお節などを許可したという。
 条例は1956年に施行され、調味料を使ってうま味を強調したり発色剤を使って外観をよくしたりする「着味・着色」を排除することで静岡茶の声価を維持してきた。県は今回、制定当時には想定されなかった香りを高めた緑茶新商品の開発が進んでいることや、食品衛生法や食品表示法との整合性などを検討し、条例廃止方針を固めた。
 条例は違反者に1年以下の懲役または30万円以下の罰金を規定しているが、過去に罰則を科した例はないという。
 県製茶条例廃止へ 「着味・着色」禁止を転換
(2017/7/6 )
 静岡県は、静岡茶の「着味・着色」などを禁じた県製茶指導取締条例を廃止する方針を5日までに固めた。近年、人気を集める香りを付けた商品なども規制対象に含まれ、消費者が求める多彩な新商品の開発を制約していると判断した。
 条例は1956年に粗悪品を排除するため施行され、県内で製造販売する荒茶や仕上げ茶に調味料や発色剤を使ったり、茶以外の食品や添加物を加えたりすることを原則禁じている。混ざり物なしという静岡茶の声価を高める一方、フレーバー茶などの製造のため花などを混ぜる場合、個別に知事に届け出なければならず、手続きが負担だと業者から不満が寄せられていた。
 県内の茶生産者、商工業者の団体でつくる県茶業会議所は昨年6月、制定当時とは茶製造技術や食品安全を取り巻く事情が変わったなどとして条例の改正要請を決定。食品衛生法より厳格な規制が静岡茶の品質維持に役割を果たしてきたことから、条例は維持しつつも申請手続きの簡素化や、規制対象外になっていた抹茶や紅茶なども対象に含めるよう求めた。
 県は、食品衛生法や食品表示法などの整備が進んだことを踏まえ、悪質な業者の取り締まりを目的にした条例は役割を終えたと判断し、改正ではなく廃止を選んだ
新会頭に上川陽子氏 静岡県茶業会議所、職務代理者に成岡氏
(2017/6/28 )

 静岡県茶業会議所は27日、総会・理事会を静岡市葵区の県茶業会館で開き、新会頭に衆院議員の上川陽子氏(64)=静岡1区=を選任した。任期は2年。女性が会頭に就くのは初めて。3期6年会頭を務めた榛村純一氏(82)は高齢を理由に退任した。
 現職の衆院議員の会頭就任に当たり、職務代理者を置く規定を新設した。国会会期中や公職選挙法で禁止されている寄付行為などに対応できるよう成岡揚蔵副会頭(64)=県茶商工業協同組合理事長=を選任した。
 上川氏は就任あいさつで、子どもたちが茶文化に親しむ「茶育」などを重要課題に挙げた。
 茶価低迷と生産減が進む現状に「八十八夜に合わせて新茶を売るモデルからの脱出を図り、茶園を荒廃させない施策を考えたい」と話した。

 <メモ>静岡県茶業会議所 JA静岡経済連と県茶商工業協同組合で構成する公益社団法人。茶生産者や茶商工業者が負担する茶業振興費や県の補助を受けて、静岡茶の普及や生産流通対策など県内茶業の振興に向けた総合的な事業を行う。1958年設立。初代会頭を除き、8代目の榛村純一氏までの歴代会頭は、全国茶主産地の関係機関でつくる日本茶業中央会会長も務めた 
  「茶の都」文化で底上げ 関連施設連絡会が発足
(2017/6/27 08:25)
茶文化関連施設の情報を共有した連絡会の初会合=静岡市駿河区


 静岡県内の茶文化関連施設がそれぞれの運営計画やイベント情報を共有する連絡会が26日までに発足した。「ふじのくに茶の都ミュージアム」(島田市)の2018年3月開館を見据え、官民一体で生産、流通とも日本一の「茶の都」を文化面からも底上げするネットワークにしようと意気込む。
 世界緑茶協会(静岡市駿河区、会長・川勝平太知事)が呼び掛けた。同協会の大石哲也企画部長は、「横のつながりをつくって愛好者の裾野を広げることで、茶の消費や茶産業の発展に寄与したい」と話す。
 各施設の情報をウェブ上で収集・共有するための連絡体制も整えた。同協会によると、今後メールで情報のやりとりや取りまとめを行い、必要に応じて同協会のホームページにも日本語と英語で掲載する。年1回を目安に会合を開くという。
 静岡市駿河区でこのほど開催した初会合には「玉露の里」(藤枝市)、「グリンピア牧之原」(牧之原市)など公営・民営合わせて9施設の運営担当者や県茶業会議所の担当者など14人が参加し、施設活性化のヒントを探った

フォーレなかかわね茶茗館(川根本町)の藤森敦館長は、施設での呈茶を通して茶のファン拡大や消費促進につなげる取り組みを発表し、「今後も幅広い情報の発信や交換を通して、静岡茶の魅力をさらに広める場になれば」と連携への期待を述べた。県茶業会議所の小沢俊幸専務理事は、外国人向けコミュニティーサイトなど静岡茶の魅力を発信する会員制交流サイト(SNS)の活用例をPRした。
 「ふじのくに茶の都ミュージアム」の山根正嗣副館長は、施設の運営体制や整備スケジュールを説明し、茶の効用、茶草場農法などの展示予定内容を紹介した

 <メモ>ふじのくに茶の都ミュージアム 県が2016年6月に島田市から「お茶の郷博物館」を買い取り、18年3月のリニューアルオープンを目指し再整備を進めている。3階建ての展示棟、2階建ての商業棟、木造平屋の茶室で構成される。敷地面積約2万平方メートル、延べ床面積約4500平方メートル。総事業費は約11億円
 静岡「お茶缶」に他業界注目 販促品など用途広がる
(2017/6/6 )

用途が多様化している「お茶缶」=5月、静岡市葵区の鳥居製缶

 お茶の葉保管用の「お茶缶」の使い道が多様化している。紅茶やコーヒー、アメなど他の食品の容器としてだけでなく、缶の表面に企業広告などを印刷してお茶缶そのものを広告媒体として活用する他業界からの注文も増えている。
 「急須がない家庭が増え、お茶缶本来の需要は減っているが、用途は多様化している」と「鳥居製缶」(静岡市葵区)の鳥居広社長は話す。県内では中元や仏事の返礼品として定番だった「お茶缶に入った静岡茶」のニーズは緑茶ドリンクが普及した2000年ごろから急激に低迷。販路を紅茶専門店などに広げてきた中で、さまざまな商品パッケージデザインを手掛けるクリエーターたちから受注が伸びてきたという。
 紅茶や土産物の菓子を入れるおしゃれな包装材としての用途のほかに目立つのが、自動車など缶の中身とは別の商品をPRする販促品としての活用。依頼主は、輸入車販売店やコンサートなどのイベント主催者、創立記念を控えた一般企業などさまざまで、ゴルフティーを持ち運ぶための容器缶としてゴルフ大会で出場者に記念に配りたいという注文もあり、「他業界での意外な使われ方に驚くばかり」と鳥居社長は話す。
 同市駿河区の「静岡製缶」(山梨勝社長)では、10年前までは商品の9割超だった緑茶用の缶の割合が、数年前から5割を割り込んだ。近年は、小ロットから好みのデザインを印刷できる「オリジナル缶」の受注を強化し、異業種に販路を広げている。
 「お茶缶メーカーには、ふたの形やサイズなど金型のバリエーションが既に豊富」と松永明人常務。小ロットから安価で好みの印刷を施せる点が販促品としての需要にもつながっているという。
全小中校で静岡茶提供 県民会議、19年までに整備
(2017/5/31 )

 静岡県内の子どもたちに茶に親しんでもらうことを目的にした児童生徒の静岡茶愛飲促進条例に基づく県民会議の初会合が31日午前、県庁で開かれ、2019年までに県内の全小中学校で茶を提供できる環境づくりを目指すことを確認した。
 同会議は教育関係者を中心に生産者や茶関連団体の代表ら13人で構成する。会長に就いた山田幸男富士市教育長は「茶を飲んでから学校に行きなさいと言われて幼少時代を過ごした。子どもたちに茶を飲んでもらえるよう実効性のある方法を考えたい」とあいさつした。
 県の担当者は県内806校の小中学校のうち287校で茶が提供されている現状を報告。やかんにティーバッグを入れて給食で提供するほか、ウオーターサーバーを置き、自由に茶を飲める環境を整備している事例を紹介した。未実施の学校では給湯設備や急須などの準備や、継続的に学校に茶葉が提供される仕組みづくりなどを課題に挙げた。
 委員は茶の効果的な提供方法や、食育への活用法などについて意見を交わした 
 静岡県産一茶「異例ずくめ」 生育遅れ、商機を逸す
(2017/5/28 )

静岡県内各産地から届いた茶の見本を前に商談を繰り広げた最盛期の取引=5月15日朝、静岡市葵区の静岡茶市場





静岡県内産一番荒茶生産量と平均単価の推移

 静岡県内の一番茶生産は27日までにほぼ終了した。今期は生産も取引も異例ずくめの展開になった。天候不順で生育が遅れ新茶商戦を逃した後も収量が伸びず、年間売り用の相場も高止まりし、生産者にとっても製茶問屋など流通業者にとっても厳しさが増した。一番茶の生産量は過去最低水準となることが確実視されている。

破格1キロ108万円
4月24日に静岡茶市場(静岡市葵区)で行われた新茶初取引で、JA富士宮の手もみ茶1キロに、富士宮市の茶商が108万円をつけて話題になった。
最高値は機械でもんだ茶にご祝儀込みで8万8800円などの慣例が破られ、業界内で賛否両論がわき起こった。「新茶シーズンを知ってもらう話題づくりになった」との声が聞かれた一方、これまで努力してきた関係者への配慮があってしかるべきという指摘も。初取引に手もみ茶が上場されるのも前代未聞で、業績低迷からの活路を模索する静岡茶市場の在り方に一石を投じた。

芽伸びに異変
 今期は3、4月の気温が低く推移。さらに生育を促す降雨が少なく、新芽の伸びが進まなかった。芽が小さいうちに摘み取り続けた農家はより減産になり、芽伸びを待った農家は収穫量は持ち直したが、生育が進んだ硬い葉が混ざって販売価格を落とした
茶の新品種「せいめい」育成 抹茶や粉末茶向け 農研機構
(2017/5/24 )

農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は23日、抹茶や粉末茶に適した茶の新品種「せいめい」を育成したと発表した。需要が高まっている抹茶・粉末茶の原料茶として普及を図り、日本茶のブランド力強化と輸出を含めた需要の拡大に貢献できるとしている。
 同機構によると、過去10年で抹茶・粉末茶の原料生産量は約1・4倍に伸びている。抹茶・粉末茶用の栽培では、新芽収穫前に2週間以上茶樹を覆う被覆栽培が主流。「せいめい」は緑茶の主要品種の「やぶきた」や、「さえみどり」に比べ、被覆栽培での収量が多いのが特徴という。
 耐寒性に優れ、関東以南の広い地域で栽培できるのも大きなメリット。「せいめい」は、清らかさの「清」と、茶を表す「茗」から命名した。
 同機構は1991年から同品種の開発に取り組んできた。果樹茶業研究部門の吉田克志上級研究員は「栽培が広がれば、高品質な国産緑茶で国内外の需要に応えられるはず」と期待を寄せた。 
ドリップ茶「素六」開発 JAなんすん、15日発売
(2017/5/10 )

JAなんすんは、沼津産の高級茶葉を使ったドリップタイプの茶商品「素六ドリップ」を開発した。県東部の茶業発展に尽くした江原素六翁(1842〜1922年)にちなんだ新しい茶ブランド「素六」のシリーズ商品として15日に発売する。
 急須のない家庭に対応するため、メッシュのドリップバッグに茶葉を入れた。バッグを開いて湯飲みに載せ、湯を注いで用いる。
 4月下旬に取った新芽だけを使用。生産は同JA管内の荒茶工場33カ所のうち、適切な販売管理などを県茶業会議所が認めた「T−GAP」取得工場5カ所に限った。担当者は「茶の飲用機会が広がってくれれば」と期待する。15日に沼津市内で開くお披露目会で、関係者らに振る舞う。
 同JAは1日から、素六ブランドの第1弾として「ドリップ」と同じ茶葉を使った「プレミアム沼津茶」を限定販売している。夏以降、素六名義の水出し茶、フレーバー茶などの発売も予定する。
 
おもてなしは 一流静岡県産茶で 豪華寝台列車「四季島」
(2017/5/3 )

5月から運行が始まったJR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」。人気沸騰の列車で、乗客に本県産の緑茶が振る舞われている。JRの一流のサービスを支える一流の茶―。関係者は「励みになる。世界一の品質を目指す茶生産者が一人でも増えてくれれば」と願っている。
 出されているのは深蒸し茶「掛川の誉(ほまれ)」をはじめ、牧之原市の茶問屋、相良物産(山本明男社長)での仕入れをベースにしたオリジナルブレンドの高級煎茶など。宮城県塩釜市の矢部園茶舗が納品している。
 乗客へは「氷水(ひょうすい)仕立て」で提供。急須に茶葉を入れて氷を詰めた後、半分まで水を蓄え、90〜120秒ほどかくはんする。四季島では、カクテルのようにリキュールグラスに注ぐ。矢部園の矢部亨社長(49)は「氷水仕立てにすることで、うま味が引き立つ」と話す。
 JR東日本が、最高級のサービスに資する提供の仕方として「氷水仕立て」に着目。試飲で料理との相性などを踏まえ採用が決まったという。食事やバータイムの際、ソフトドリンクの希望者に出している。
 矢部さんの祖父は牧之原市の相良出身。東日本大震災では津波で店舗などに大きな被害を受けたが「生産者の方に希望を与えられなければ、茶匠とは言えない」と言い切る。四季島への採用が決まり、相良物産の山本社長に報告した。生産者に伝えてほしい、とメールでこんなメッセージを託した。
 「皆さまの生業は生涯日本人として誇れること。世界中から注目されている夢のある仕事」
 茶と向き合う生産者の思いも含め「茶を伝える」ことが信条の矢部さん。緑茶の消費が伸び悩み、何かと後ろ向きな話題も目立つ茶業界にあって、四季島での茶の提供を実現し「日本茶には、人の心を動かす力が間違いなく宿っている」と強調した 
 新茶生育遅れ 静岡県内、生産量先行き不透明
(2017/4/29 )

八十八夜(5月2日)を前に、県内の新茶の生育が遅れている。今期は例年より遅い5月2〜9日にピークを迎える見通しだったが、4月に入っても気温の低い日が多く、「想定以上に新芽の伸びが悪い」との声が各産地から聞かれる。今後の生産量の先行きは不透明な情勢となり、茶業関係者は気をもんでいる。
 静岡茶市場(静岡市葵区北番町)への茶農家からの出荷量は増えず、相場は高値で推移している。例年なら取引場を埋め尽くす時期の28日早朝も入荷した茶の見本はまばらで、取引は盛り上がりを欠いた。
 JA静岡経済連の担当者は「全く先が読めない。知りうる限り初めての状況」と話す。今期は3月の低温の影響で生育が遅れる見通しだった。さらに、凍霜害など目立った気象災害はないにもかかわらず、萌芽(ほうが)から刈り取り適期までに日数を必要としているという。「3、4月の低温だけでは説明しにくい」と指摘し、生産状況を注視する。
 贈答用など八十八夜商戦が終わると茶は日常消費向けの相場に移行する。県内産地では28日に新茶の摘み取りに踏み切った農家も多い。同日、静岡茶市場を訪れた製茶問屋は「品質はいい。好天が続いて生産が増えれば値ごろになる」と様子見に徹していた
 新茶摘採盛期は5月2〜9日 静岡、前年より5〜6日遅れ
(2017/4/20 )

今年の静岡県内産新茶は芽伸びが前年より遅れ、主力品種のやぶきたの摘採ピークは「八十八夜」の5月2日から9日ごろになる見通しだ。JA静岡経済連茶業部が19日、調査結果を発表した。
 3月の気温が平年より低く推移したため、新芽の生育は前年より5〜6日、平年より3〜4日遅いと経済連は判断した。今後の気温上昇次第では前倒しになる可能性もある。
 4月4〜18日に県内72カ所の茶園で行った定点調査結果をまとめた。病害虫は全体的に少なく、凍霜害など気象災害もなかったため、新芽の生育は前年に続いて「極めて良好」という。
 経済連茶業部の担当者は、気温上昇に伴って生育が加速する可能性があるとし、防霜ファンなど遅霜への備えを生産者に呼び掛けている。「摘採期の短期集中が予想される。生産計画を立て、良質茶をつくる準備に努めてほしい」と話している。
 刈り取りの盛期入りは志太(藤枝、島田)、牧之原(牧之原、御前崎)が5月1日、小笠(菊川、掛川)が2日、中遠(袋井、磐田、森)と西部(浜松)が3日からなどと推定した。
 調査は県内茶生産者の摘採計画の参考にするため、JAと県が毎年同時期に行っている
三年番茶」商品化へ 島田、川根地区に企業組合
(2017/4/19 )

茶産地の島田市川根地区で、耕作放棄された茶園を活用した新ビジネス展開を目指す企業組合「ピース・ティー・ファクトリー」が発足する。3年以上放置され、伸び放題の茶樹を刈り取り、丸ごと粉砕して焙煎(ばいせん)した独特な茶「川根薪火三年番茶」を販売する。4月中に法人登記が完了する見込みで、今秋に予定する初出荷に向けて販路の開拓を進めている。
 組合を設立したのは、川根地区出身の東洋文理事長(53)=藤枝市=ら有志4人。三年番茶は刈り取った茶樹をチップ状に砕き、地元の山林から出る間伐材で火入れして製造する。カフェインが少なく、まろやかな甘さと木の香りが特徴。
 組合によると、川根地区は茶業が盛んな一方、高齢や後継者不在で茶園を維持できず、放置していることに後ろめたさを感じている人も多い。刈り取りを代行し、商品化する事業活動を通じて、里山の景観保全への貢献を図る。荒廃が進んだ茶園はイノシシなどのすみかになっていることから、周辺の農作物の鳥獣被害を軽減する狙いもある。
 長期間にわたって放置された茶園は農薬や化学肥料を使っていないため、健康食品愛好家を主な顧客に想定。専門店や自然食レストランなどを対象に販路を探るほか、物産展や通信販売での直売を手掛ける。養生茶としての普及も図り、事業を軌道に乗せたい考え。
 三年番茶は新芽が出る前の12月から3月までが収穫期で、現在は初年度出荷分の1500キロを加工・熟成中。東理事長は「繁忙期や対象顧客層が茶業と競合しない。農閑期の雇用につなげたい」と強調する。起業を支援した県中小企業団体中央会の担当者は「組合を活用して地域課題を解決する取り組みの先進事例。発展を支えていく」 
新茶、24日初取引 静岡茶市場、昨年より3日遅く
(2017/4/5 )

静岡茶市場(静岡市葵区北番町)は4日、全国に新茶シーズン到来を発信する新茶初取引の日程を24日に決めた。昨年より3日遅い。同日から八十八夜(5月2日)にかけて新茶商戦が本格化する。静岡茶市場と周辺の問屋街は茶の集散地で、茶市場では全国の約1割の茶が売買される。
 JA関係者との会議で、県内各産地の生育状況から一定の上場量が見込める週初めに決めた。一番茶の萌芽(ほうが)は総じて前年より5〜7日程度遅れているが生育は順調という。茶市場側は「先勝」の25日開催も提案したが、一日でも早く新茶ムードを盛り上げたいという声が挙がった。
 24日の取引開始は県内産茶が午前7時、県外産茶が同9時。午前6時半から各界代表を招いて式典を開き、今期の活況を祈願する。一般の見学も可能で、呈茶サービスやもちまきなどもある 
 茶草場コーナー拡充 「茶の都ミュージアム」施設概要を説明
(2017/3/17 )

静岡県お茶振興課は16日、島田市金谷地区で開かれた「静岡空港を活用したまちづくり研修会」(同市など主催)で、2018年3月下旬に開館予定の「ふじのくに茶の都ミュージアム」の概要を説明した。県は昨年6月に同市から「お茶の郷博物館」(同市金谷富士見町)を取得し、現在リニューアル計画を進めている。
 2階の展示はほぼ全面的に変更する予定。県内各産地を紹介する内容とし、茶の効能や世界農業遺産「静岡の茶草場農法」のコーナーなどを拡充する。
 駐車場から博物館までの来館者の動線を変えることや、博物館と茶室は県直営とすることなども説明。商業館の一角には茶業関係者が使用できるイベントスペースを設けるという。5月中旬から内部工事を開始する予定。
 同課職員は「体験プログラムなどを充実させ、家族連れが楽しく学べる機会を提供する。情報発信に努め、消費拡大に貢献したい」と話した
緑茶購入量・支出が微増 茶飲料は増加 16年家計調査
(2017/2/18 )

総務省が17日公表した2016年の家計調査(確定値)によると、全国の2人以上の世帯の緑茶購入量は15年比0・7%増の849グラムと2年ぶりに増加した。支出金額も2・0%増の4168円と3年ぶりに増加し、数量、金額とも微増になった。
 16年は数量、金額とも月ごとに前年同月比数%程度の増減を繰り返したものの、通年では微増で着地した。暖かい日が多かった10月に減少幅が大きかったが、気温が低下した11月は一転して増加幅が大きくなった。
 商品の平均購入価格は1・3%高い490円で13年並みまで回復した。
 静岡市の製茶問屋社長は「専門店向けの販売は厳しいが、スーパーや量販店向けは単価は安いが数量がまとまっていて、堅調だった」と話した。同市内の別の製茶問屋幹部は「普及価格帯も売れている一方で、100グラム千円以上の高級品も売り上げが戻ってきている」と売れ筋単価の二極化を指摘した。
 一方、茶飲料の支出金額は緩やかな増加傾向が続いている。16年は15年比7・9%増の6632円になり、現在の統計区分になった2000年以降で最高になった。
 コーヒーの支出金額も前年比2・0%増の6396円と00年以降で最高だった。00年以降減少していたが、04年ごろを境に回復基調に転じた。購入量は緩やかな増加傾向が続き、16年は15年比1・9%増の2457グラムと、00年以降最高を更新した 
荒茶生産量 静岡県3%減、「おおい茶」は増加基調
(2017/2/15 )

農林水産省が14日発表した2016年産の茶生産統計によると、主産地12府県の荒茶生産量は前年比1%増の7万7100トンだった。全国は推計8万200トンになり、2年ぶりに8万トンを回復した。静岡県は3%減の3万700トン。
 静岡県は品質確保のため新芽が小さいうちに摘採したり、15年の相場安を受け二番茶生産が見送られたりして2年連続減産になった。茶期別は一番茶が4%減の1万2100トン、二番茶が6%減の7740トン、三番茶が6%増の950トン、四番茶が2%減の211トン、秋冬番茶が1%減の9690トンだった。
 摘採実面積は主産府県3万4900ヘクタール(2%減)、静岡1万5900ヘクタール(2%減)。静岡は相場安の懸念から「芽追い」で摘採したこともあり、10アール当たりの生葉収量は主産府県平均の1040キロに対し890キロにとどまった。
 静岡に次ぐ産地の鹿児島の生葉収量は10アール当たり1530キロだった。一番茶は減産だったが、二番茶以降は引き合いが強まった。三番茶は9%増の4540トン、秋冬番茶は31%増の5310トンと大幅増産になった。
 全国生産の茶種別では、普通煎茶(深蒸し茶含む)が1%減の4万7300トンになった。抹茶原料のてん茶、かぶせ茶、玉露を合わせた「おおい茶」は、主産地の三重などの生産量が減少したためほぼ横ばいの6980トンになったが、国内外で需要が高まり、京都は3%増の1780トン、静岡も11%増の680トンと増加基調にある
 
  茶の経営モデル確立支援 静岡県、生産から販売まで一貫
(2017/2/1 )


静岡県は2017年度、荒茶価格の低下で採算が厳しくなっている茶生産の構造改革に向け、生産から販売まで一貫したビジネスモデルを構築する茶業者を支援する。高単価だが価格下落幅も大きい一番茶収入への依存を脱却し、年間を通じて稼げる経営モデルの確立を推進する。関連費用を17年度当初予算案に計上する。
 これまでは機械購入や茶樹の植え替えなど各作業ごとの支援が多かったが、17年度は経営視点を重視する。生産から販路確保まで、持続可能なビジネスモデルを提案してもらい、支援先を選定する。県幹部は、担い手が減少する中、しっかりしたビジョンを持った意欲ある経営体を積極的に支えていく姿勢を強調する。
 抹茶原料の碾茶(てんちゃ)生産や有機栽培への転換など、商機をつかんでいても生産転換や設備投資に踏み切れなかった茶業者を後押しする。県の統計によると、年間の荒茶生産額に対する一番茶の生産額の割合は、最近30年は80%〜72%前後が続く。一方で荒茶単価は下落し、生産者の収入は総じて減少傾向とみられる。収入源を多様化できれば、一番茶の相場や気象災害で収入が大きく変動するリスクを小さくできる。
 訪日観光客が増える中、本県の地域資源としてアピールできる美しい茶園の景観を維持する狙いもある
 茶業発展願い「初揉み」 ベテランが若手指導
 (2017/1/4)

静岡市茶手揉(もみ)保存会(牧野良治会長)は3日、同市葵区の産女会館で一年の健康と茶業の発展を祈願する行事「新年初揉み」を開いた。
 20代から80代までの会員約30人が参加した。ガス火で温めた台「焙炉(ほいろ)」の上で、両手をすり合わせるようにして丁寧に茶葉をもむと、新鮮な茶の香りが会場に広がった。ベテラン会員が経験の浅い若手会員に、もみ方を教えた。
 手もみを初体験した日本茶インストラクター鈴木和恵さん(45)=同区=は「茶葉が細く変化していく様子を見ることができ、貴重な体験だった。いつか手際良くもめるようになりたい」と話した。
 出来上がった約2キロの手もみ茶は、市や市議会などに贈呈する



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